赤いバット

ひょんなことから赤いバットを手に入れた。
バットといってもプラスチックの中身空っぽでとっても軽いやつ。真ん中半分くらいから先っぽと根元でパーツが別れてて伸び縮み出来るようになっていて、先端が赤いパーツで根元のグリップの側が黒いプラスチックのパーツ。材質がプラスチックなので雰囲気としては子供がちゃんばらに使うおもちゃの刀みたいな感じです。

なぜかバットを持つとそれを振り回したくなってしまいますよね。でも室内だとそんなに振り回せない。素振りできるくらいのスペースは家の中に何箇所かあるんですが、フリオ・ズレータの真似してバットを構えよとするとどうしても天井に当たってしまう。ズレータの真似しなきゃ良いだけなんですが…。

バットを手に持ってみて気づくのが体を動かしたくなる衝動。なぜでしょうか、ひきこもりでスポーツも運動も好きでない僕がバットを持っただけで、野球大好き君に変わってしまうのは。確かに野球は嫌いじゃないし、年に一度は福岡ドームに野球見に行くような生活してるけど、そんなに野球に興味ないのにバット一つで気分が高鳴るとは。

なんというか素じゃないから良いのかな…。基本的にバットって振り回すものってイメージがあるので、こいつを持ったんなら何かモーションを付けろって、バット持って何もしないほうがおかしいぞってそんな感情がわいてくるのかも知れません。鞘のない刀を持ってるみたいな感覚で。

そうかもしれない。鞘のない刀、つまり伸縮式で収納も出来るバットを伸ばした状態で持ってるってことで振り回さなきゃって衝動に駆られるのかも知れない。…でもやっぱりなんか違うな。バットだからとか曾遊のとは別の次元で体動かしたいという欲求が湧き出てる気もする。

バットだからって言うなら野球の真似事と強盗の真似をすれば済むんのに、脇に抱えて自動小銃の真似までしていた。バット云々と言うよりおもちゃをあたえられた子供の感覚なのかもしれない。


あとなぜか僕がバットを持ってると家の猫が逃げてく…。別におまえにいたずらする気なんか無いのに。